昔の日本の革事情・・・

この画像は、数年前のあるイベントで現代の甲冑師さんとお話しをさせてもらった際に買わせて頂いたバングルです。

実際の甲冑と同じ作り方で、現代のファッションにあわせたものを作ろうという新しい試みで、当時僅かに作ったというお話しでした。

このバングルを作られた甲冑師さんは、実際のお城に展示してある本物の鎧・甲冑の修復もされるそうで、その時、大変貴重なお話を聞かせて頂きました。

そのお話しの中で、「鎧の内側ってあまり見る事がないですが、結構革が使われてるんですよ。」と仰るんです。

実際にこのバングルも回りは全て鹿の革で縫われていて、身に着けた時にフィット感が気持ち良い作りになっています。

昔の日本は牛や馬は荷駄を引かせたり、人が乗って移動する為の大切な生き物なので、牛革・馬革を使った小物は殆どありませんが、その代わりに江戸時代の財布や煙草入れを見てみると、鹿の革を使った物が非常に多いです。

その他にも刀の柄(つか)などは鮫革を使用していたり、山で寒さを凌ぐために腰に巻いたタヌキやキツネなどの起毛革等々、牛革主流の今にしてみれば珍しがられるような革が昔は主流だったようです。

そういえば約10年くらい前になりますが、飛鳥時代に使われていた鹿革のバッグが発見されたというニュースがあったのを覚えているんですが、そのバッグは現在でも通用するようなオシャレなバッグでした。

という事は飛鳥時代には既に鹿の革を使っていたという事ですよね。

昔の日本の革文化も、調べてみると色々と興味深い話が沢山あります♪