山城屋・対米輸出用花札ラベル・・・

恐らく明治20~30年代に作られた山城屋製・アメリカ輸出用花札のラベル。

ラベルだけなのは残念なのですがかなり貴重なものです。

この時代、日本ではアメリカ、特にハワイへの移住が盛んな時期で、移住した日本人向けに製造販売されたものと思われます。

明治20年代はハワイに限らず米国本土、カナダ、オーストラリア、ニューカレドニア、フィジー、西インド諸島。

明治30年代に入るとメキシコ、ペルー、フィリピンへの移住が盛んになり、それにつれこういった携帯できて場所をとらない遊具が一つの娯楽・慰安として各国で広まったと思われます。

戦前の日本は私たちの印象では世界に遅れを取っていて、明治時代、近代化の波に何とか乗り遅れないようにと必死な印象があるんですけど、花札業界を紐解いてみるとかなり国際的な感覚と海外の情報をいち早く持っていて、花札が合法とされるようになった明治19年以降、アメリカの印刷工場を買い取って大量自動印刷化を目指したりかなり早い段階で海外へ打って出ようという様子がうかがえます。

このラベルもまさにそういった時代の資料です♪

戦争や天災などをくぐり抜けてよくこの状態で今まで残ってくれました。。。