100%天然皮革とそうでない物の違い

100%天然皮革とそうでない物の違い
※始めに、BAN CRAFTでは100%天然皮革を使って、裁断から縫製に至るまで全て手作業で仕立てているという事をお伝えしてから本題に移ろうと思います。

お客様からよく「革の良し悪しってどこを見たら分かるんですかね?」と聞かれる事があります。

例えば、あるお客様が使用しておられた財布を見させて頂くと、パッと見は本革ですが、カード収納部の奥(中)の方を見ると布が貼ってあったり、また、違うお客様が某有名ブランドのバッグが古くなったのでタバコケースにしてもらえますか?というご依頼を頂いた際にお預かりしたバッグなどは、破損部分から厚紙のようなものが見えていた事などもありました。

しかし、このどちらのケースも表示は「本革」「牛革」です。

これは何故かというと、少々硬い話になるんですが、実は日本の「家庭用品品質表示法・雑貨工業品品質表示規定」に理由があります。

「かばん(牛革・馬革・豚革・羊革・山羊革)を使用したものに限る」の表示の定めで、皮革種類の表示には、その種類に応じて定められた用語を用いることとしており、

「牛革」と示すことができるのは、表皮付き(銀付革)の牛革を使った場合(カバンの外面積60%以上が表皮付きの牛革の場合)であり、床面を使った場合(かばんの外面積60%が床革の場合)は「床革」と表示することとあります。

分かり易い言葉に直すと、「その物の全体の60%が革なら本革として表示しても良い」という解釈で、残りの40%が布を使っても厚紙を使っても本革として販売しても良いということになります・・・

結果、大量に作られている製品などの中には、作業の負担軽減やコストの削減の理由で革以外の素材を40%以内で使用することで生産性を高めているものもあるという現実があります。

話しをまとめますと、あくまでも大量に市販されているレザーアイテムという範囲での品質の良し悪しを見るコツになりますが、「本革・牛革」という表記が本当かどうかという所から見ないといけません。

そして、私たちが作る100%天然皮革のものと、革以外のものを使用したものは必ず雰囲気が違っています。

ですから、「本革」と表記があっても、素材に革以外が使われていないかどうかをチェックするというのも一つの手段です。

※繰り返しになりますがBAN CRAFTで扱う革は全て100%天然皮革です。

(画像はBAN CRAFTで仕立てた100%天然皮革のものです。)