大石天狗堂 大連花(鱗花)・・・

日露戦争後、広く大陸で使用された大連花と言われる花札。

租借地となった大連・旅順から新京・奉天と、当時の満州で使われた札です。

「大連花」という名称は後についた名称で、当時は日本国内に残っていた「鱗花/うろこはな」と呼ばれる花札が大陸への輸出用として輸出されたというのがこの花札で、その特徴は各短冊札に赤短は「青海波」、くさは「射線」、青短は「三崩し」と背景模様が入ることです。

第二次大戦が激しくなる昭和十七年(1942)に関東州骨牌税令が発せられて骨牌税法が施行されるまで輸出品は無税だった事から、日本国内の各メーカーは大陸へ大量に輸出販売し、日本国内で販売されているものと同じ品質、同じブランド名であっても満州の花札は販売価格が安い事から日本へ帰国する際のお土産として重宝されたそうです。

私の祖父母も満州からお引揚者です。

恐らく祖父母も満州に暮らした頃はこの大連花を手にしたのではないかと思い、入手した時は感慨深いものがありました。。。

この花札は激動の時代の貴重な品です。