皮と革、そして、鞣しとは?

皮と革、そして、鞣しとは?
結構、お客様から「皮と革って何か違うんですかね?」と言われる事があります。

BAN CRAFTトップページにあります『サドルレザーとは?』の文章でも使い分けをしているんですが、それは何故かというのを少しご説明させて頂こうと思います。

動物の皮はそのまま使用すると腐敗したり、また、乾燥すると板のように硬くなってしまいます。

その欠点をなくすための工程に「鞣し・なめし」という工程があり、この鞣しを行う前の状態が「皮」で、鞣しを行った後の状態が「革」です。

そして、「鞣し・なめし」にも様々な種類があるんですが、主に「植物タンニン鞣し」「クロム鞣し」「混合鞣し」の3種類に分けられます。

鞣し3種類それぞれの特徴は以下の通りです。

『植物タンニン鞣し』

・植物に含まれるタンニン(シブの様な成分)を使用した鞣しで、伸縮性が小さく堅牢で、ケース類、鞄、など立体化する革製品に適した鞣し方です。

『クロム鞣し』

・鞣し剤に塩基性硫酸クロム塩を使用した鞣しで、柔軟性があり伸びが大きく弾力もあるのが特徴です。そして、耐熱性があり靴の甲革、袋物などに適していて、植物タンニン革に比べ鞣し剤の結合量が少ないので軽く、吸湿性があります。

『混合鞣し』

・タンニン鞣し、クロム鞣しの特長を組みあわせた方法で、それぞれの欠点を補う効果があります。主にセーム革の製造に使用されます。


BAN CRAFTがメインで使用している革、「サドルレザー」「ブライドルレザー」は両方とも「植物タンニンなめし」の部類に入る革を使用しています。

ちなみに、ブライドルレザーはタンニンで鞣され、更に蝋成分を染み込ませて繊維を引き締めた頑丈で耐久性に優れた革で、非常に手間暇のかかった革です。

革は「鞣す」という先人の知恵の積み重ねによって生み出された非常に優れた素材です。

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