猟師さんとの思い出・・・

一時期、私はあるご縁から猟師さんのナイフケースを作ったり、メディスンバッグを改造したような弾丸を入れるケースを作らせて頂いていた時期がありました。

県や市によって違うのかも知れませんが、確か山口では11月~3月までが、猟師さんが自由に狩猟をしても良いという「山解禁」の時期で、それ以外は畑を荒らす被害が出た時などに市役所からの依頼でのみで行う狩猟だったと記憶しています。

(記憶違いだったらスイマセン・・・)

9月終わりくらいになると「ちょっと鴨用のナイフケース仕立ててぇね。」とか、

「猪を突く槍があるんやけど、カバー作ってもらえんやろうか?」とか、

そういうご依頼をお受けしていたんですが、何年かそういう事があって、ある時、猟師さんから「ええ鹿が獲れたけぇ食べんかね?」というお声がかかり、その猟師さんのお宅でご馳走になった事があって、その時、中々普段は食べなれない貴重な料理を頂いたり、貴重なお話を聞かせて頂きました。

例えば、その猟師さんは狩猟犬(紀州犬)を飼っておられて、犬と共に山に入り、素早い猪を狩猟犬が吠えて威嚇し、ある程度足止めした時に狙いを定めるという話や、真鴨は飛んでいるので、飛ぶ先を予測して、鴨が飛ぶであろう先のラインを散弾銃で撃つというような、普段は中々聞く事のない貴重なお話しでした。

その猟師さんのお宅には大きな業務用の冷蔵庫があって、中にはご自身で獲った猪や鹿・鴨などの肉がストックしてあったのを覚えています。

ちなみに熊は山口では保護獣なので、罠を仕掛けて捕えた後、山の奥へと返すそうです。

ここ数年は「おかげさんで重宝しとるよ。」と、私が作ったナイフケースを愛用して下さって、傷みもないとの事でご依頼の方はないのですが、70歳近くなられた今でも現役で山を走り回っているそうです(笑)

生涯現役と言っておられましたし、いつまでもお元気に活躍して頂きたいと思います♪

(※画像は猟師さんに頂いた鹿肉のおでんと鹿肉のビーフジャーキーです)