時代の「ずれ」の面白さ・・・

革で作られた物の歴史を調べれば調べるほど、人が使う道具と革との関係の深さに日々驚きと面白さを感じていて、例えばその「物」の誕生した時代の歴史背景と現代との「ずれ」みたいな所が、新旧ものの面白味であり個性ではないかと私は考えています。

例えば50年代~60年代頃のトラッカーウォレット。

このトラッカーウォレットも50年代前後は今のものよりサイズが大きめでした。

これは長距離を運転するドライバーの人達が、お尻のポケットなんかに入れておくと邪魔になるので、ポケットに入れずに座席やダッシュボードの上に置いて運転したためです。

この頃はお金以外に書類も併せて収納していたようで、今のように「財布=お金を入れる」という明確な使い方ではなく、もっとアバウトな捉え方だったのかも知れませんね(笑)

この当時のものは仕切りが1つあるだけのものや、仕切り1つにコイン収納1か所だけのごく簡素な作りのものが多く、カード収納があるものは殆どありませんでした。

50年代前後のウォレットを今使おうと思うと、お金の文化と並行してクレジットカードやポイントカード、会員証等、カードの文化が浸透した現代ではおよそ使い勝手が悪い訳です(笑)

なので、そういった「時代のずれ」に今の感覚を付け加え、極力アンティークやビンテージと言われる物の雰囲気を持つアイテムを作る事もまた、作り手の醍醐味であり面白味だと思います。

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